第28回全国高校女子野球選手権大会決勝(3日・阪神甲子園球場)
○神戸弘陵3―0花巻東●
頂点にふさわしい戦いぶりだ。昨季は全国ユース大会、選抜大会と合わせた女子高校野球の「3大大会」を史上初めて総なめにした神戸弘陵。今季はユース大会こそ落としたものの、2年連続となる「春夏連覇」を成し遂げた。
強さの秘訣(ひけつ)は「守備力です」と、田垣朔来羽(そらは)主将(3年)は胸を張る。言葉通り、この選手権大会で神戸弘陵は無失策、無失点と鉄壁の守りだった。
チームの指導に訪れる大学生選手から、ゴロ捕球やキャッチボールなど基本の大切さを教わった。神戸弘陵では守備の基礎練習は「基本のドリル」と呼ばれ、毎日欠かせない重要な練習だ。日ごろの地道な積み重ねが、見事に花開いた。
投手陣の奮闘も「守りの野球」に貢献したのは言うまでもない。今大会は全試合で先発した阿部さくら投手(2年)の成長が著しく、捕手としてリードした田垣主将も「制球力が良くなったことに加えて、気持ちの部分の成長が大きい。以前は打たれたら止まらなかったが、抑えられるようになった」と太鼓判を押した。
チームはここから3年生が抜けた新体制となり、今月19日に昨季はとれなかったユース大会が開幕する。「難しい大会になると思うが、一丸になって戦ってほしい」と後輩たちにエールを送った田垣主将。2度目の「3冠」達成に向け、チームは黄金期をひた走る。【吉川雄飛】
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