ボールに向かって突進するU17男子の近畿の選手(中央)=長野県上田市のアンダーアーマー菅平サニアパークで2024年8月3日、高野裕士撮影

KOBELCOカップ2024第20回全国高校合同チーム大会・17歳以下(U17)男子決勝リーグ(3日、長野・アンダーアーマー菅平サニアパーク)

○近畿21―5関東●

 展開力のある攻撃に加え、勝負どころで集中を切らさない防御。U17男子の近畿が、貫禄を見せつけるように2連覇を達成した。

 決勝リーグ初戦で九州に21―7で勝利後、わずか45分後に組まれた関東との第2戦。優勝が懸かる中、前半14分、敵陣深くのスクラムからバックス陣が右へつないでFB井上将悟選手(2年)=常翔学園=が先制トライ。前半にもう1トライを奪い、優位に進めた。

 近畿の王子拓也監督(天理監督)は勝利の分岐点について、「前半に先にスコアできたところ。それまで敵陣内で戦い続けることができた」と話す。

 後半にミスから関東の選手に独走を許して1トライを奪われたが、それ以外の場面では防御の集中力が際立っていた。自陣ゴールライン付近まで攻め込まれても、ボールに絡みついて相手の攻撃を食い止めた。

 高校日本代表候補でもある近畿のCTB東佑太選手(2年)=東海大大阪仰星=は、「ディフェンスでプレッシャーをかけ、相手に主導権を握らせなかったのが勝因」と語った。

 全国有数の強豪校がしのぎを削る近畿。普段はライバル同士だからこそ、仲間になった時の心強さは格別だ。東選手はこう続けた。

 「切磋琢磨(せっさたくま)できる仲なので、チームメートになると本当に信頼できる。これからは敵として戦っていくことになるけど、『仲間』であることはこれからも変わらない。リスペクトし合いながらやっていきたい」【高野裕士】

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