セーヌ川沿いのカフェに座った人々=7月29日、パリ(タス=共同)

 【パリ共同】五輪開催中のパリで、ホテルの業績がおおむね好調な一方、レストランからは「客が激減した」との声が漏れ、恩恵を巡り観光業界で明暗が分かれている。レストランを普段利用する市民の多くが混雑を避けて首都を離れたことや、食事を倹約しがちな五輪観客特有の傾向も背景にあるようだ。  パリ・マレ地区で三つ星ホテルを経営するギヨーム・ルミエルさんによると、テロの懸念や混雑がニュースなどで強調され客が敬遠。例年この時期は9割の予約率が3割に落ち込んだ。だが「素晴らしい開会式を見て、にわかに興味を持った隣国スイスやベルギーの人たちから次々と予約が入るようになり、ひとまず安心した」という。  レストラン業界は期待外れの結果に衝撃を受けている。フランス・レストラン経営者協会のアラン・フォンテーヌ会長は市民が休暇やリモート勤務でパリを離れ、五輪目的以外の観光客は混乱を予想して訪問を避けていると指摘。さらに、五輪の観客はチケット代などに大金を払っているため食事はサンドイッチなどで済ませる傾向にあると分析した。


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