男子10000メートルの決勝に、日本からはいずれも初出場で日本歴代2位の記録を持つ太田選手と、ことしの日本選手権で優勝した葛西選手の2人が出場しました。
レースは、東京大会で金メダルを獲得したセレモン・バレガ選手などのエチオピア勢がハイペースで引っ張って進む中、日本の2人は2500メートルをすぎたあとから徐々に遅れ始めました。
その後は先頭集団から大きく引き離されて葛西選手は27分53秒18で20位、太田選手は29分12秒48で完走した中では最下位の24位でした。
優勝タイムは26分43秒14 オリンピック新記録を更新
激しい優勝争いは、世界記録を持ち世界選手権では3連覇しているウガンダのジョシュア・チェプテゲイ選手が残り1周を前に先頭に立ち、ラストスパートで後続を振り切って金メダルを獲得しました。
タイムは26分43秒14で、これまでのオリンピック新記録を18秒あまり更新しました。
銀メダルはエチオピアのベリフ・アレガウィ選手、銅メダルはアメリカのグラント・フィッシャー選手でした。
葛西「まだまだ力不足」
葛西潤選手は「ペースがこんなにも速くなると思っていなかったので想定外だった。これが世界の力だし、今の自分と世界との差だと思った。まだまだ力不足だと思った」と振り返りました。
その上で「正直、楽しく走ることができればいいと思っていて、自分の力を出したら満足できると思っていたが、全然、歯が立たなかった。オリンピック自体を楽しむことができるくらいの実力をつけてもう1回、戻ってきたいと思った」と話していました。
太田「思うような練習ができず 悔いの残る部分も」
太田智樹選手は「走りの内容というよりは、ここに来るまでに思うような練習ができず、悔いの残る部分があった。それでもここに立てたのは周りの方のおかげですごく感謝したい。その分、こういう結果で申し訳ないという気持ちがある」と心境を語りました。
その上で初のオリンピックの舞台について「想像していたよりも熱量があって楽しみたかったが、残念な結果になってしまった。4年後にトラックかマラソンか分からないが、もう一度帰ってきたい」と話していました。
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