プロ野球・阪神

○阪神9―6巨人●(31日・甲子園)

 相手投手の制球が不安定なところを、阪神打線が攻め立てた。一回のもらったチャンスに7番・木浪聖也がきっちり2点適時打を放った。8月1日の甲子園球場開場100年を前に、勝負の時期へ存在感を示した。

 巨人の先発・グリフィンのボール先行の立ち上がりを攻めた。2死一、三塁から2連続四球の押し出しで先行。続く木浪は「流れをもっと持ってきたい」と打席に入り、「(ボールを)見過ぎず、打ち負けない」と直球を中前へ素直にはじき返して、2人の走者が生還した。さらに、この回は先発投手の及川雅貴にまで適時打が飛び出し、計4点を奪った。

 日本一になった昨季、木浪は打率2割6分7厘を残し、上位へつなぐ「恐怖の8番打者」として飛躍した。だが、今季は苦しんでいる。前日まで打率2割5厘が示すように打てず、さらに左肩甲骨の骨折で6月中旬に1軍登録を抹消された。

 その間、小幡竜平が遊撃手の穴を埋めていたが、けがをして離脱し、木浪は予定より早い7月下旬のオールスターゲーム前に1軍に戻って来た。

 岡田彰布監督は「勝負は8月、9月」と見据える。大事なシーズン終盤に向けて、木浪も昨季のような役割を果たしたい。【荻野公一】

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