パリオリンピック総合馬術団体で、日本が92年ぶりのメダルを獲得。 関西ゆかりの選手たちの活動拠点、奈良の乗馬施設を取材した。
ベルサイユ宮殿で3日間にわたり行われた、総合馬術団体。
1日目は正確さや、美しさを競う「馬場馬術」。
2日目は柵や池などの障害物を越える「クロスカントリー」。
そして3日目はさまざまな障害物を決められた順に跳び越える「障害馬術」。
これらの3つの種目を合わせ、減点が少ないチームが上位になる。
この競技で快挙を達成したのが、平均年齢41.5歳で、 自ら「初老ジャパン」と名乗る4人。 そのメンバーの、田中利幸選手(39)と北島隆三選手(38)。 2人は奈良県にある「乗馬クラブクレイン」で指導員として活動している。
■『初老ジャパン』とは「ユーモアのある、印象に残るものを付けたかったと思う」
ロンドンオリンピック元日本代表で、2人の同僚の弓良隆行さん。
弓良隆行さん：メダルなんか、僕が行ったときは到底、考えられるものではなかったので、本当にすごいなと。
-Qなぜ初老ジャパンと呼ばれている?
弓良隆行さん：馬術は元々、そんなに取り上げられないので、ユーモアのある、印象に残るものを付けたかっただけだと思う。
■最終競技を前に大幅減点というトラブルも
日本は、2種目を終え、メダル圏内の3位に。 しかし、最終競技、障害馬術の前に、北島選手の馬が異常がないかどうかの検査をクリアすることができず、まさかの20点減点となる。
5位からメダルを狙う日本。 逆転を信じ、北島選手に代わり出場したのが、同じ奈良の乗馬クラブの田中選手。 確実にジャンプを決める。それから41歳の戸本一真選手。 そしてラスト、チーム最年長48歳の大岩義明選手が、3連続ジャンプを決め、チーム全員3組の人馬が全ての障害をクリアした。
日本が馬術競技でメダルを獲得するのは92年ぶりの快挙。団体では、初の銅メダル獲得だ。
北島隆三選手：とてもきつい戦いでした。ペナルティもあって、激しい競争の中、苦労しましたが、そのおかげでメダルを獲得することができました。
田中利幸選手：誇りに思います。
■快挙の要因を田中選手と北島選手の同僚が語る
この快挙の要因を同僚は…
弓良隆行さん：ポジティブに乗るという部分で、馬がいい演技をしてくれるし、馬が応えようと、強い馬たちなので、大きな舞台ですと失敗できないというのがあるので、そういう強さと、気持ちがすごく大事。
北島・田中選手の後輩 谷華凛さん：北島さんと田中さんは、普段教えてもらっていた方だったので、感動しました。2人を見て刺激を受けましたし、いまは馬に引っ張って行ってもらっているライダーなんですけど、いつかは田中さん北島さんみたいに馬と一緒に頑張れるライダーになりたいと思っています。
（関西テレビ「newsランナー」2024年7月30日放送）
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