パリ五輪のバスケットボール男子で初勝利を喜ぶ南スーダンの選手たち=パリで2024年7月28日、ロイターParis 2024 Olympics - Basketball - Men's Group Phase - Group C - South Sudan vs Puerto Rico - Lille, Pierre Mauroy Stadium, Villeneve-d'Ascq, France - July 28, 2024. Jt Thor of South Sudan, Majok Deng of South Sudan, Sunday Dech of South Sudan, Peter Jok of South Sudan and Wenyen Gabriel of South Sudan celebrate after winning the match REUTERS/Evelyn Hockstein

 28日に行われたパリ・オリンピックのバスケットボール男子の南スーダン対プエルトリコ戦で、試合前に両国の国歌を流した際、南スーダンの国歌の代わりに誤って隣国スーダンの国歌が流れるミスがあった。南スーダンはミスにもかかわらず奮起し、五輪での初勝利を飾った。

 南スーダンは20年以上の南北内戦を経て、2011年にスーダンから分離独立した。AP通信などによると、誤った国歌は約20秒間流れ、観客らからブーイングが起きた。

パリ五輪のバスケットポール男子の試合で、立ち上がって南スーダンの国歌を聞く観客=パリで2024年7月28日、ロイターParis 2024 Olympics - Basketball - Men's Group Phase - Group C - South Sudan vs Puerto Rico - Lille, Pierre Mauroy Stadium, Villeneve-d'Ascq, France - July 28, 2024. A South Sudan fan stands during the playing of the national anthem. REUTERS/Evelyn Hockstein

 その後、南スーダンの選手たちが胸に手を当てると、対戦相手のプエルトリコの選手たちも同じようなポーズを取り、観客からは拍手が起こった。約3分後に正しい国歌が流れると、観客からは喝采がわいた。

 南スーダンのヌニ・オモト選手は試合後、「我々の炎に油を注いだ。明らかに侮辱されたと感じた」と語りつつ、共感を示したプエルトリコの選手たちや観客に対し感謝を示した。

 パリ五輪では26日にあった開会式のパレードで、韓国の選手団を誤って「北朝鮮」と紹介するミスがあり、国際オリンピック委員会のバッハ会長が韓国の尹錫悦(ユンソンニョル)大統領に電話で謝罪している。【パリ金子淳】

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