第106回全国高校野球選手権大分大会は25日、大分市の別大興産スタジアムで準決勝がある。第1試合は初優勝をめざす大分舞鶴と、今春の九州大会8強の大分が、第2試合は前人未到の大会4連覇を狙う明豊と、1988年以来の優勝を目指す津久見がそれぞれ対戦する。4校の今大会の成績から試合の見どころを探った。(大村久)
大分舞鶴―大分
大分舞鶴は攻守のバランスが取れ、試合運びに安定感がある。特に投手陣の安定感が光る。
これまでの3試合では3投手が投げ、与えた四死球は3つ。3回戦はエース秋田康介(2年)が完投した。秋田は13イニングを投げ、奪三振11。失点は計6点だが、自責点は1点で、防御率は0.69だ。
チーム打率3割4分5厘、23得点と得点力も高い。どの打順からでも好機を得点に結びつけ、加点していく。4番打者の四井真人(2年)は打率5割で長打力もある。
大分は、準々決勝で佐伯鶴城の好投手2人を打ち崩した強力打線と機動力で、7年ぶりの制覇をめざす。3試合で34安打、2塁打も8本ある。1番打者の八波優貴(3年)は打率6割3分を超え、盗塁は4つ。八波の出塁と、勝負強い4番川谷諒暉(同)、5番児玉一心(同)の打撃が試合の鍵になりそうだ。
投手陣は3試合で4投手が投げ、失点は計7点と少ない。軸となる2年生左腕の木村拓孝が23イニングを投げ、初戦は4失点したが、次戦では完封勝ちした。
明豊―津久見
明豊は今春の選抜出場や、九州大会で優勝した経験とチーム力で4連覇を狙う。チーム打率は3割にわずかに届かないが、好機にたたみかける攻撃で得点。守備では失策0と堅守を誇る。俊足の高木真心(3年)は打率6割2分を超え好調だ。主軸の舩見侑良(同)も5割5分を超え、芦内澄空(同)は3回戦で試合を決める本塁打を放った。
投手陣はエース野田皇志(同)が2試合で被安打3、失点0と安定。一ノ瀬翔舞(同)と左腕寺本悠真(2年)も落ち着いた投球で試合を作る。
津久見は好投手の継投で失点を防ぎ、36年ぶりの甲子園出場をめざす。今大会は3試合で5投手が投げ、失点は計7点。エース佐伯和真(3年)は、140キロ後半の伸びのある直球を武器に変化球を交えて打ち取る。是永凛太郎(同)は制球力がよく安定している。準々決勝では3投手の継投で零封した。
チームは計20得点。1番松下陽音(同)と3番中山飛龍明(同)が打率5割を超える。主軸の中山、脇口大生(同)や井上航希(同)の3人で計15打点を挙げた。
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