【全セ-全パ】二回表全パ無死、辰己涼介が先制の本塁打を放つ=神宮球場で2024年7月24日、渡部直樹撮影

全セ―全パ(24日・神宮球場)

 全パはオールスター初出場を果たした楽天の辰己涼介が「とにかく暴れたい。ファンの皆さんを笑顔にしたい」と意気込んでいた通り、グラウンドの内外で存在感を放った。

 「6番・中堅」で先発出場すると、二回の第1打席で早速見せた。全セの先発マウンドに上がった吉村貢司郎(ヤクルト)が投じた高めの152キロをコンパクトに振り抜いた。ライナー性の打球はライトスタンドへギリギリに飛び込む先制のソロとなった。

 外野手としての広い守備範囲をたたえて、「#残念そこは辰己」の言葉がネット交流サービス(SNS)に浸透するほど、元々、守備力に定評があった。かつては課題だった打撃面もここ数年で成長を遂げ、今季は前半戦で全試合に出場し、打率2割9分6厘、安打数92とともにリーグ3位に入る。プロ6年目で、パ屈指のヒットメーカーに名乗りを上げつつある。

 監督推薦で堂々の球宴初出場を果たすと、第1戦が行われた23日は、試合前に選手が着飾って練り歩く「ブルーカーペットショー」の際に、ひときわ目を引く赤いスーツで登場した。試合では母校の兵庫・社高の先輩である阪神の近本光司の打撃フォームをまねて右前打を放って話題を呼んだ。そして、翌日は見事な一発。「正統派」のパフォーマンスでもしっかりファンを沸かせた。【川村咲平】

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