【パリ共同】パリ五輪の注目競技、スケートボードの女子ストリートで中国の躍進が目覚ましい。14歳の崔宸曦は五輪予選でランキングを急浮上させ、8位で出場を決めた。指導するのが、異色の経歴を持つ静岡県出身の中坂優太さん(40)。「今できることを大会で出してくれれば」と初出場の教え子を見守る。  プロスケーターとして活躍し、静岡市内のスケートボードパークで代表を務める。世界選手権男子銀メダリストの根附海龍(DC Shoes)ら多くのトップ選手を育成。手腕を買われ、昨年5月に山東省から依頼を受けた。理学療法士の国家資格を生かした独自の指導理論で、崔は前回30位だった世界選手権で8位と急成長した。  人生の転機は28歳の時だった。母親が脳卒中でリハビリ生活を迫られたことを機に、脱サラ。医療や人体について知識を深めるたびに「スケボーにも生かせる」と意欲は増した。「けがをすれば大会にも出られない」と予防に重きを置き、競技歴が4年に満たないという崔をコンディショニングの面でも支えてきた。


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