(22日、第106回全国高校野球選手権香川大会準々決勝 香川中央4―11高松商)

 「抑えたら次がある。勝つ確率もまだある」

 1点追加されればコールドで試合が終わる七回裏無死三塁、香川中央の徳久隆斗投手(3年)は強気の投球を試みた。

 相手は昨年からレギュラーで経験豊富な高松商、西村賢太選手(3年)。外角に投げた直球をセンター前に返され、三塁走者が生還し、最後の夏が終わった。

 徳久投手は1年生の時からエースとして活躍してきた。3年間で球速は10キロ近く上がった。

 打線でもチームを牽引(けんいん)し、「自分でとられた分はとり返す」とこの日も四回に適時三塁打を放ち、1点返した。

 試合後、「無駄なヒットやフォアボールとかで点が重なった。最少失点で行けば勝てたのかも」と反省を語った。

 「終わる気はしてなかったけど、気づいたら終わってた3年間。悔いはあるけど楽しかったな」

 目をはらしながらも表情は晴れやかだった。(木野村隆宏)

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