(21日、第106回全国高校野球選手権和歌山大会3回戦 桐蔭10―3那賀)
五回表2死一、二塁。那賀の4番・小川蒼空(そら)主将(3年)が適時二塁打を放ち、2点差に迫った。しかし、五回裏に一挙5点を奪われた。
五回終了後の10分間のクーリングタイムでは、誰も諦めていなかった。福田和彦監督が「逆転したら明日の新聞一面でヒーローだぞ」とチームを活気づける。小川主将は「相手が10点取れるなら、僕たちにもできる」と声をかけた。
それでも1点が遠かった。七回表2死走者なしで、再び打順が回ってきた。詰まった打球は内野に転がり、一塁に頭から滑り込んだがアウト。試合は終了した。
新チーム発足時に、バットをしっかり振る良さを買われ、監督から4番を任された。最後の打席を振り返り、「詰まってでもしっかり振った。悔いはない」と語った。
高校野球は終わったが「朝早くから自主練習した努力は無駄にならない。そこはこれからも大切にしたい」と前を向いた。(周毅愷)
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