（21日、第106回全国高校野球選手権福井大会 若狭11―5敦賀工）

　先発した敦賀工のエース右腕・正光健投手（3年）はマウンドでたびたび首をかしげた。「体の感覚は良い方だったけれど、球が走らなかった」

　若狭に手堅く攻められて二回に2失点。四回には4安打などで4点を失い、2死で降板した。

　1回戦の三国戦は完封。浜本誠一監督は「三回で交代して流れを早く変えることもできたが、うちは正光のチームなので、少し引っ張った。緊張もあったのだろう」とかばった。

　仲間たちはエース降板直後の四回裏に1点を返すと、六、七、八回にも加点して追い上げた。正光投手はベンチから「頼りがいがある仲間たち」の奮闘に声をからした。「チームとして粘りを見せ、やってきたことの集大成になった」。正光投手は胸を張った。（鎌内勇樹）

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