◯横浜F・マリノス2―1FC町田ゼルビア●(20日・国立競技場)
横浜マが手応えのある再出発を切った。成績不振で監督交代に踏み切った後の初陣で、首位の町田を破った。
PKで先制後の前半43分。右から左へパスをつなぎ相手守備を揺さぶる中で、町田のDF1人がボール保持者につり出された。マークが手薄になったDF加藤蓮がボールを要求し、グラウンダーの左クロス。ボールは相手GKとDFラインの間を抜け、MF天野純が左足で押し込んだ。
天野は「(低迷していた)リーグ前半戦はああいうゴールはなかった。久しぶりにマリノスらしいゴールができた」。試合終盤に1点を返されるなど、後半は攻め込まれる時間が長かったが逃げ切った。
リーグ戦4連敗などを経て、15日にキューウェル前監督を解任。そんな状況で対戦した町田はこの試合前までリーグ戦3連勝中で、直近5試合で1失点。「超攻撃型」をコンセプトとする中、堅守の相手から挙げた複数得点の意味は大きい。
この日は加藤ら両サイドバックが高い位置を取って攻撃に厚みを持たせ、選手同士の連動した動きとテンポの良いパス交換で相手ゴールに迫った。
ここ数年は常に優勝を争ってきた名門だが、既に昨季のリーグ戦終了時点を上回る10敗を喫し、リーグ中位に甘んじる。ヘッドコーチからの緊急登板となったハッチンソン暫定監督の下、V字回復を狙う。【高野裕士】
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