パリ五輪に出場するサッカー男子の23歳以下(U23)日本代表は17日(日本時間18日)、フランスのトゥーロンで国際親善試合を行い、開催国の五輪フランス代表と引き分けた。

 日本は前半25分に相手陣内でボールを奪い、MF藤田(シントトロイデン)のゴールで先制。後半開始早々にミドルシュートで同点に追いつかれ、終盤も攻め込まれたがGK小久保(シントトロイデン)の好守で耐えた。

 パリ五輪の1次リーグは開会式に先立って24日に始まり、日本は初戦でパラグアイと対戦する。

 五輪前、最後の一戦で金メダル候補の「個」の力を見せつけられた。

 フランスやドイツなどの1部リーグの選手がそろう開催国の圧力に苦しみ、「パスを受けるのを少し恐れている選手もいた」とMF三戸。相手の決定機は少なくとも4度はあり、大敗してもおかしくはなかった。

 ただ、苦戦はある程度織り込み済みだった。チーム全員がそろったのは前日で、メンバーの半分以上を占める国内組は長距離移動の疲れもあった。そのなかで、日本の武器が通じる手応えは得られた。

 象徴的だったのが、前半25分の先制点。FW藤尾が相手陣内でプレスをかけてボールを奪うと、MF三戸、MF藤田は素早くゴール前に走り込んだ。一瞬の隙を見逃さず、手数をかけずにゴールに迫る。ほぼ唯一の好機をものにして引き分けに持ち込んだ。本大会に向けての自信につながる。

 「正直、相手のレベルが一段あがった。これがオリンピック」とMF山本。オーバーエージもいないなか、残り1週間でどこまでチームの完成度を高められるかが勝負になる。(照屋健)

 大岩監督 「あくまでも我々の準備すべきところは(初戦の)パラグアイ戦。もう1回、目線を合わせられるような1週間にしたい」

 藤田 「結果はポジティブに捉えていいと思うが、内容ではもっとやらないといけない。相手の嫌がるプレーを増やしたらよかった」

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