(15日、第106回全国高校野球選手権埼玉大会2回戦 川口青陵2―1川越)

 川越の課題は守備だった。失策で崩れてしまうことが多く、大会1カ月前の練習試合では、10以上の失策が出て14点差をつけられたこともあった。

 主将の上田純也(3年)は「このままでは夏を迎えられない」と監督と相談し、打撃練習を一時休止。チームは1週間以上、守備練習に徹した。その後、練習試合でのエラーは減っていき、もう崩れないと自信をもって今大会に臨んだ。

 この日の川口青陵戦は走者こそ出すものの、要所ではきっちり守って八回まで無失点に抑えこんだ。八回裏には、上田の右前安打と盗塁などからスクイズで先制した。「ようやく試合を動かせた」

 だが九回、守備にほころびが出た。失策で走者を出すと、犠打と内野安打で生還を許した。最後は暴投で逆転された。

 上田は試合後、「最後にミスが出てしまって勝ちきれなかったことは一番悔しい。でもみんなのおかげでここまでやってこられた。感謝の気持ちでいっぱい」と語った。(恒川隼)

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