(13日、全国高校野球選手権長野大会3回戦、野沢北0―8長野日大)

 8点を追う七回表、1死。コールド負けがよぎる場面で、野沢北の赤穂晴仁(3年)が打席に入った。「俺が打たなきゃ絶対負けちゃう場面。覚悟を決めました」。初球、甘く入った直球を芯でとらえると、快音が響く。チームで唯一の長打となる二塁打を決め、塁上でこぶしを振り上げておたけびを上げた。

 春以降は練習試合で三振が増え、必死に「鋭いスイング」をイメージしてきた。この夏を最後に野球には一区切りをつけるつもりだ。「自分が信じてきたバッティングを、思い切りぶつけられた。そこは満足でした」

 篠原俊介監督は「ずっと努力、努力、努力で来て、チームで一番貪欲(どんよく)に野球に取り組んだ。次のステージに生かしてほしい」とねぎらった。(高木文子)

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