(7日、第106回全国高校野球選手権大阪大会1回戦 初芝立命館8―1生野) 7点差をつけられた七回裏。生野は2死だが三塁に走者。点を取らなければ、コールド負けになる。

 ここで回ってきたのが、1番打者の岸田智弥主将。「前のバッターがつないでくれた。運命だと思った」と打席に入った。

 ここまで2四球を選んでいたが、この打席、初球を思い切り振り抜いた。強い当たりだ。

 だが相手の一塁手にさばかれる。あきらめずに、ヘッドスライディング――。試合は終わった。

 今大会、自信を持って臨んだつもりだったが、初回からチームは4失点とリズムに乗りきれず、打線は2安打に抑え込まれた。岸田主将は「少しでも長くこのチームでプレーしたかった。可能性があれば全力を尽くす生野の伝統は示せた」と、悔しさと誇りをにじませた。(田中章博)

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