大相撲夏場所で初土俵から7場所目での初優勝を果たした大の里関(24)の優勝を祝うパレードが7日、ふるさとの石川県津幡町であった。沿道には約2万5千人の住民やファンが駆けつけ、拍手や声援を送った。

 大の里関と師匠の二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)を乗せたオープンカーは、県警音楽隊の軽やかな演奏のもと、町文化会館シグナスを午後4時半に出発。町役場までの約800メートルを20分ほどかけて進んだ。

 パレード後には町役場前で報告会が開かれ、大の里関は「たくさんの方がお祝いしてくれて、本当にうれしい。シグナスから役場までの道は、小学校時代によく通った思い出のある道で、感慨深いものがあった」と笑顔を見せた。

 14日に始まる大相撲名古屋場所に、大の里関は西の関脇で臨む。二所ノ関親方は「(名古屋場所まで)残り1週間。皆さまにいい姿を見せられるよう、いい稽古をつけていきたい」と話した。

 母と一緒にパレードを見た金沢市立諸江小5年の森田慎弥さん(10)は、5年前から相撲に取り組む。能登半島地震で穴水町の自宅が全壊し、金沢市に避難したため、今年3月から津幡町の少年相撲クラブに通う。相撲をやめることも考えたが、大の里関の活躍を見て「またやりたいと思った」といい、「頭からごつんといく立ち合いが大の里のすごいところ。これからも稽古を頑張りたい」と意気込んだ。(砂山風磨)

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