ファンが作ったボードを手にして記念撮影に応じる三浦知良(前列右)=津市末広町の津市海浜公園内陸上競技場で2024年7月2日午前10時28分、村社拓信撮影

 「カズ」の愛称で親しまれ、57歳で現役を続けるサッカー元日本代表FW三浦知良が2日、津市・海浜公園内陸上競技場で日本フットボールリーグ(JFL)・アトレチコ鈴鹿に移籍後、初めて練習に参加し、約1時間の全体練習で汗を流した。三浦は「とても気持ちいい。みんなとこうやって初日を迎えられて、ケガもなく終えられたので良かったです」と語った。

 試合形式の練習では背番号と同じ、慣れ親しんだ11番のビブスを着て、クロスに合わせてヘディングシュートを放つなど見せ場を作った。練習後には駆けつけたファンやサポーターにサインをする場面も。鈴鹿には2022年以来約1年半ぶりの復帰で「若い選手が多い。みんな元気で意欲もあり、躍動的。自分自身もガツガツ、ベテランらしくなくやりたい」と刺激を受けた様子だった。

11番のビブスを着用した三浦知良(左)が競り合う=津市末広町の津市海浜公園内陸上競技場で2024年7月2日午前10時11分、村社拓信撮影

 登録などの関係で試合に出場できるのは最短で14日に鈴鹿市・三重交通Gスポーツの杜鈴鹿で行われるJFL・ヴェルスパ大分戦から。チームは現在リーグ戦9位で「いい準備をしてみんなで成長していけたらいいと思います」と話した。

 前回在籍時の鈴鹿ポイントゲッターズからチーム名が変わったアトレチコ鈴鹿。三浦は「新たな出発をして上を目指していきたい。三重県にJリーグのチームは一つもない。ライバルチームと切磋琢磨(せっさたくま)し、地域に貢献しながらクラブが成長していけたら。その出発に関われてうれしく思う」と話した。

 また、7月1日に就任した朴康造監督(44)は現役時代に同じチームでプレーした経験を持つ三浦の起用法について「カズさんを最大限生かし、それがチームに生きるよう考えて決断したい」と話した。

 ポルトガル2部のオリベイレンセでプレーしていた三浦は6月25日に保有権を持つJ2横浜FCから鈴鹿に期限付きで移籍することが発表された。J1から数えて4番目のカテゴリーに相当するJFLで自身の持つ得点(55歳259日)と出場(55歳267日)の最年長記録更新に挑む三浦は「次のゴール、次の勝利を目指して全力を尽くしたい」と衰えない意欲を示した。【村社拓信】

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