後輩たちを前に五輪に向けた決意を語るバドミントン男子シングルスの奈良岡功大選手=青森市の浪岡体育館で2024年6月28日午後2時12分、江沢雄志撮影

 今夏のパリオリンピック・バドミントン競技には、東北地方にゆかりの深い選手たちの出場が決定している。青森県出身で男子シングルスの奈良岡功大選手(22)=NTT東日本=と、秋田県出身で女子ダブルスの志田千陽(ちはる)選手(27)=再春館製薬所=が28日、それぞれ地元で抱負を語った。

秋田県の佐竹敬久知事にパリ五輪出場を報告し、激励される志田千陽選手(右)=秋田県庁で2024年6月28日午後2時35分、高橋宗男撮影

 奈良岡選手は、青森市の浪岡体育館で壮行会に臨んだ。後輩からのエールを受け、「苦しい場面も今日のことを思い出して一戦一戦頑張りたい」と意気込みを語った。

 会は母校の同市立浪岡中が主催し、近隣小の児童や、母校である県立浪岡高の生徒らも合わせて計約500人が集まった。奈良岡選手は同校吹奏楽部の演奏に合わせて入場。生徒会長の斉藤航平さん(15)が「浪岡地区の児童生徒一同、奈良岡先輩の五輪での活躍を心から願っています」とあいさつした。

 奈良岡選手は児童生徒らを前に「浪岡から世界で戦える選手になるという目標を掲げてきた」と振り返り、「青森に元気と勇気を届けられるよう最善を尽くす」と決意を述べた。

 今後は7月2日からカナダで開催される大会に出場後、フランスへと出発する。初の五輪に向けて「直近の大会で準優勝となり、うまく調整できている」と手応えを口にした。

 志田選手=秋田県八郎潟町出身=は同県の佐竹敬久知事を表敬訪問した。「五輪でメダルを取ることを目標にここまでやってきた。メダルを取って戻ってこられるように頑張りたい」と抱負を語った。

母校である市立浪岡中の生徒らに拍手で出迎えられるバドミントン男子シングルスの奈良岡功大選手=青森市の浪岡体育館で2024年6月28日午後1時54分、江沢雄志撮影

 志田選手は町立八郎潟小時代にバドミントンを始め、青森山田中、高を経て強豪の再春館製薬所に進んだ。同社所属の松山奈未選手(26)とペアを組み、世界ランキングで3位(4日時点)につけている。

 八郎潟町出身のオリンピアンは5人目で、金メダリストが2人いる。志田選手は「金メダルを取るのは本当にすごいこと。そこに並べるように一生懸命頑張りたい」と力を込めた。

 女子ダブルスは開会式翌日の7月27日に始まり、8月3日に決勝が行われる。【江沢雄志、高橋宗男】

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