サッカー・J1柏レイソルのFW細谷真大選手(22)にとって、今季のJリーグの前半戦は納得のいくものではなかった。柏は20チーム中13位でシーズンを折り返した。自身は15試合出場で1得点、2アシストにとどまり、試合後に笑顔を見せる機会は少なかった。
「レイソルが今、この順位にいるのは自分の責任だと思っている。後半戦に何としても自分が結果を残して、上の順位に行かせたい」
22日の第19節でサンフレッチェ広島に敗れた直後、細谷選手の表情はこわ張っていた。
チームは5月下旬以降、苦しい戦いが続いた。パリ・オリンピックを控えるU23(23歳以下)日本代表の米国遠征から細谷選手が帰国した直後の6月16日のアウェーのガンバ大阪戦。2連敗中だった柏は前半に0―2とリードを許し、自身は後半開始からピッチに投入された。
「自分が入って流れを変えたかった。なかなかゴール前でチャンスを作れていなかったので、もう少し起点になってチャンスを増やしたかった」
後半34分、MF戸嶋祥郎選手(28)の縦パスに軽く触り、背後にいた相手選手の股下を通す技ありのパスでDFジエゴ選手(28)の得点をお膳立てした。これが今季のリーグ戦2アシスト目となった。
「股下は狙っていないけど、ジエゴがあそこにいるのは分かっていた。若干読まれていたけど、ゴールにつながって良かった」
だが、追い上げも及ばず1―2で敗戦。続く22日の広島戦で細谷選手は先発復帰したが、0―1で敗れてリーグ戦4連敗となった。この4試合でチームの得点はガ大阪戦の1点のみ。広島戦後の取材ではこう反省した。
「(改善すべき点は)チーム全体としても、個人としても決めきるところ。前半の立ち上がりは数多くの決定機を作れていた。2トップからの守備もうまくできていたと思うので、あの流れで得点が欲しかった」
直近で戦ったガ大阪は3位、広島は5位でリーグ前半戦を折り返した。上位のチームと対戦して感じたことを尋ねると、こう答えた。
「(プレーの)質は正直あまり変わらないと思うけど、勝ちきる勝負強さは順位を見ても納得してしまう。勝ちきるところがもっと自分たちには必要だと思う」
パリ五輪日本代表のメンバー発表は7月3日に迫る。アピールしたいこととして、こう語った。
「点を取ることはもちろんだけど、前からのプレスもそうだし、今ここ(柏)で求められていることは代表の時と似ている部分がある。100%出し切って頑張りたい」【構成・高野裕士、生野貴紀】
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