プロ野球・オリックス

○オリックス4―1西武●(23日・京セラドーム大阪)

 オリックスの右腕・古田島成龍はこの1週間、ソワソワしていた。「早く投げたかったですね」。4月6日にデビューし、今月15日まで中継ぎで積み上げた無失点試合は「21」。強心臓のルーキーも気持ちの高ぶりを抑えられなかった。

 だが、試合での冷静さは見事だった。八回2死の場面で、西武に右の代打が告げられると「準備はできていた」とマウンドへ向かった。古田島はカットボールで投ゴロに仕留め、5球で役目を終えた。2021年の栗林良吏(広島)、22年の宮森智志(楽天)と並ぶ、初登板から22試合連続無失点のプロ野球記録に到達。「めちゃめちゃうれしい」と拳を握った。

 茨城・取手松陽高から中央学院大、日本通運を経てドラフト6位で入団。150キロ超の直球が武器だが「コントロールは自信がない」と笑う。長所は自分を知っていること。「駄目な時は怖がって丁寧にいきすぎる。大胆に決める時は決める」。思い切って腕を振り、直球で押す投球が快挙につながった。

 4月30日には第1子となる長女が生まれた。「妻がすごく頑張ってくれている。僕は家事も育児もできないので、野球を頑張るしかない」。家族の存在も記録を支えた。【石川裕士】

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