第106回全国高校野球選手権新潟大会(朝日新聞社、新潟県高校野球連盟主催)の組み合わせ抽選会が21日、新潟市中央区の新潟テルサであり、出場67チームの対戦カードが決まった。大会は7月5日、ハードオフ・エコスタジアム新潟(新潟市中央区)で開幕。同25日に同球場で決勝が予定されている。

 21日は平日のため、選手たちは欠席。顧問らが順次、箱から番号の書かれたくじを引き、トーナメント表の同じ番号のところにチーム名が記された札をかけていった。

 大会には、県高野連に加盟する80校のうち、部員不足で欠場する白根、村松を除く78校が出場。複数校でつくる「連合チーム」は、新潟向陽、中条、羽茂、新津南▽加茂農林、正徳館、栃尾、分水、三条商▽十日町総合、塩沢商工▽高田商、新井、海洋▽柏崎常盤、柏崎総合の計16校が5チームを組んで出場する。

 開幕日は午前10時からハードオフ・エコスタジアム新潟で開会式があり、続いて1回戦2試合が予定されている。開幕試合では女子部員2人が始球式に登場。柏崎の長谷川晴菜(はな)さん(3年)が投手、長岡大手の田中空さん(同)が捕手を担う。

 新潟大会では、当日券販売開始の30分前から入場できる前売り券を導入している。チケット購入のために並ぶ必要が無く、暑さ対策などの狙いがある。対象は準々決勝以降の7試合。7月13日以降に専用サイト「あさチケ(朝日チケット)」(https://info.asahi.com/asatike/)から予約できる。チケットはローソンかミニストップで受け取れる。通常の入場料に加えて手数料220円がかかる。(鈴木剛志)

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 開会式の選手宣誓は、希望した主将のいる21チームの顧問らがくじを引き、長岡工の竹部匠眞(しょうま)主将(3年)に決まった。

 渡辺将史監督が引き当てたことを徳田仁部長から6時間目の授業後に知らされると、竹部主将は満面の笑みで喜んだという。報道陣の取材に対し「3年間、保護者の方々に支えてもらったからこそプレーできたことの感謝を込めたい」と意気込んだ。

 「最後の夏の大会なので良い思い出にしたかった」と、手を挙げた理由を説明した竹部主将。渡辺監督は「まじめで男気があり、プレーでも人間性でもチームを引っ張っていける選手」と大舞台での宣誓に期待を込めた。(白石和之)

Aブロック

 春の県大会を連覇し、さらに北信越大会を初制覇した第1シードの帝京長岡が頭一つ抜けている。茨木を投打の大黒柱とし、打線は渡辺や有馬が脇を固める。控え投手の小林も春から調子を上げている。追うのは昨夏の新潟大会を制した東京学館新潟。エース朝妻や控えの河住らの状況に応じた継投が見どころだ。昨夏、帝京長岡を下した長岡も注目だ。

Bブロック

 第4シードの開志学園と第5シードの上越を軸に展開しそうだ。「打ち勝つ野球」を掲げる開志学園は春の県大会2、3回戦で2桁得点。エース亀山や松沢が先発し、山崎がつないで坂上が抑えるパターンが完成している。接戦をものにできる実力がある上越は、長打力のある小林や、好機に強い橋本が力を発揮できるか。古豪の新潟や高田の復活も期待したい。

Cブロック

 第2シードの日本文理が13回目の夏の甲子園出場を狙う。エース丸山と倉石の二枚看板を擁する投手陣だけでなく、打撃陣では勝負強い野口や春の県大会の打率が4割に達した滝沢にも注目だ。公立校で唯一シードに名を連ねた六日町は、たたみかける攻撃が魅力。主軸の岡崎伶や岡部が、その打力を発揮するか。甲子園出場経験がある新潟明訓からも目が離せない。

Dブロック

 実力校がそろい、激戦の様相だ。第3シードの関根学園は打力が強み。安定感のある小林、長打力のある谷島、俊足巧打の山川がかみ合えば、上越地域から34年ぶりの甲子園出場も視野に入る。加茂暁星は堅守が売り。内野の福岡や外野の石崎を中心に、最少失点で試合を乗り切る。かつて甲子園の土を踏んだ中越や、今春の県大会で日本文理と競った新潟県央工もあなどれない。

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