4月に開校した岩手・北桜高校に、悲願の全国制覇を狙う選手がいます。
最後の大会にかける思いはもちろん、熱い情熱を持って競技に打ち込む女ヶ澤綜磨選手の姿を追いました。

一戸町の道場・士道館で、凛とした佇まいでなぎなたをふり続けるのは、北桜高校3年の女ヶ澤綜磨選手です。

先日の県高校総体では見事3連覇を達成し、高校3年間で県内無敗という快挙を成し遂げました。

北桜高校3年 なぎなた部 女ヶ澤綜磨選手
「今回の高校総体は3連覇が懸かった大会で、絶対優勝したいと臨みました」

なぎなたの試合は、長さ2m以上のなぎなたの先端近く「物打(ものうち)」という部分で、的確に相手の面やすねなどを打ち切れば1本となります。

3分の試合時間内に2本先取した選手が勝ちで、優劣がつかなければ延長戦が行われます。

県高総体決勝では開始10秒に面で1本、わずか20秒であっという間に2本先取し圧倒的な強さを見せました。
今は、全国大会に向け連日練習を重ねています。

北桜高校3年 なぎなた部 女ヶ澤綜磨選手
「(全国大会に向け)一回一回の練習を大切に頑張っていきたい」

2016年のいわて国体で優勝し、現在、北桜高校で指導する山火ゆか監督は、女ヶ澤選手の強さについてこう話します。

北桜高校なぎなた部 山火ゆか監督
「技術面に関しては、男子ならではのスピード感が彼の強み。なぎなたに対する気持ちの入り方がすごい」

真摯になぎなたに向き合いながら、学業や生徒会活動にも力を入れ文字通り「文武両道」に励む女ヶ澤選手。
2023年度は地域防災を学び研究内容を発表し、オリジナルの防災グッズを考案しました。

北桜高校3年 なぎなた部 女ヶ澤綜磨選手
「勉強や生徒会活動もあるので、部活動と両立するのは難しいが、そんな中でも強くならなくてはいけない」

小学1年生からなぎなたを始め中学で日本一に輝いた女ヶ澤選手でしたが、高校では準優勝2回、まだ全国制覇を成し遂げられていません。

北桜高校3年 なぎなた部 女ヶ澤綜磨選手
「決勝まで行き、負けることが続いてとても悔しい思いをしている。次の全国大会では優勝を目指して頑張りたい」

全国大会ではライバルの沖縄の選手に連続して優勝を阻まれていて、女ヶ澤選手は現在、試合形式で打ち込みを続け自身の強み・スピードに磨きをかけています。

残る大会は8月に行われる「幸村杯」、北桜高校になって臨む最初で最後の全国大会です。

北桜高校3年 なぎなた部 女ヶ澤綜磨選手
「北桜高校という名前も全国に知ってもらえるよう頑張りたい」

そして、女ヶ澤選手がなぎなたで目指すものとは。

北桜高校3年 なぎなた部 女ヶ澤綜磨選手
「小さい子どもたちの憧れになれるよう、頑張っていきたいと思う」

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