【神戸-川崎】試合後に肩を組む、ゴールを決めた神戸の武藤嘉紀(右)とアシストした酒井高徳=国立競技場で2024年6月16日、北山夏帆撮影

◯ヴィッセル神戸1―0川崎フロンターレ●(16日・国立競技場)

 昨季王者の神戸が、実績豊富なベテラン選手の連係で挙げた先制点を守り切った。

 前半43分。浮き球のパスを起点に、ペナルティーエリア付近で武藤嘉紀と大迫勇也、酒井高徳が3人でつなぐ。酒井が相手GKとDFの間を通す速いクロスを上げ、その背後に走り込んでいた武藤が左足で押し込んだ。

 武藤は「酒井選手が素晴らしいクロスを上げてくれた。自分は当てるだけだった。最初はオフサイドかなと思ったが、運もついて決めることができた」と謙遜しながら語った。

 大迫は34歳、酒井は33歳、武藤は31歳。いずれも日本代表と欧州のトップリーグで長く経験を積んだ選手たちだ。昨季はそろってJ1のベストイレブンにも選ばれた。

 チームにとって2回目の東京・国立競技場でのホームゲーム。約5万人の観客を集め、本拠地から離れていても多くのサポーターがユニホーム姿で駆けつけた。そんな試合でリーグ戦4試合ぶりの白星を挙げた意味を、武藤はこう語った。

 「(自分たちよりも)上位のチームに離されるわけにはいかなかった。今日の試合は今季を占うような試合だと思って臨んだ。どういう内容であれ、勝ち点3が必要だった」

 今後は神戸と同じくリーグの上位にいるガ大阪、町田、鹿島、広島との立て続けの直接対決を控える。昨季王者の威厳を示す連戦とできるか。【高野裕士】

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