社会人野球第66回JABA岡山大会決勝(16日・倉敷マスカットスタジアム)
○西部ガス4―3Honda熊本●
決勝は延長戦にもつれこんだ。試合を決めたのは西部ガスの2年目捕手、松山翔太だ。
十回1死一、二塁。「普段通り、思い切っていくだけだ」と初球を振り抜き、中前に運んでサヨナラ適時打となった。
打席に入る直前、苦い思い出が頭をよぎった。JFE西日本と戦った昨秋の日本選手権2回戦。一打逆転の場面で打席に入ったが、緊張に押しつぶされてしまった。結局凡退し、チームはそのまま敗れた。「あの時は下を向いてしまっていた」との反省が生き、大一番での適時打につながった。
前向きな気持ちには根拠がある。それは、守備面の充実だ。オフには地元・宮崎で体の柔軟性を高めるトレーニングに取りくみ、キャッチングなどの改善を図った。「守備面で捕手としての能力を上げていけば、自然と打撃も良くなっていく」と松山。今季から指揮を執る松薗史敏監督も「この冬で特に良くなった」と期待を寄せている。
今秋に控える日本選手権は、自らの手でたぐり寄せたリベンジの機会だ。「まずはスタメンでマスクをかぶることが目標。次こそは暴れたい」と力強く誓った。【吉川雄飛】
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