プロ野球・ヤクルト

●ソフトバンク3―9ヤクルト○(12日・みずほペイペイドーム)

 1軍初出場だったヤクルトの高卒ルーキー捕手・鈴木叶(きょう)が初安打初打点を記録し、鮮やかなプロデビューを飾った。

 敵地の視線を一身に集めたのは四回だった。長岡秀樹の適時打で追いつき、なおも前打者の山田哲人が申告敬遠されるなどして迎えた2死満塁の好機。追い込まれてからファウルで粘り、ソフトバンク先発の大津亮介の5球目に「なんとかくらいついた」。沈む変化球に反応すると、左前への勝ち越し2点適時打となった。

 静岡県出身の鈴木は昨秋のドラフト会議で4位指名され、常葉大菊川から入団した。強肩が持ち味で将来の正捕手候補としても期待されている。一方、チームでは正捕手の中村悠平がけがで出場選手登録を抹消され、鈴木に声がかかり、前日に1軍に合流していた。

 節目の一打を放った18歳は塁上で、ベンチ前で大喜びする先輩らに向かって、はにかみながらも小さく右手を挙げて応えた。新人の一打に打線も活気づき、五回には主砲の村上宗隆に14号3ランも飛び出した。【林大樹】

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