5月25日から6月3日まで沖縄県であった社会人野球の第95回都市対抗野球大会九州地区予選(日本野球連盟九州地区連盟、毎日新聞社主催)は、KMGホールディングス(福岡市)と沖縄電力(沖縄県浦添市)が代表権を獲得した。代表を逃したチームから予選を沸かせた選手を紹介する。【藤田健志】
最速151キロの右腕 熊本GL・牛島
4年ぶりに地区予選に出場した熊本ゴールデンラークス(熊本GL、熊本市)の最速151キロ右腕の牛島樹(いつき)投手(24)は「シンプルに良かった」と胸をなでおろした。第2代表決定トーナメント1回戦の大福ロジスティクス(熊本県甲佐町)戦で三回途中からロングリリーフ。1失点に抑え勝利に貢献した。
今季は三振にこだわらず、打たせて取る投球を心掛ける。鮮ど市場からチーム名が変更となり、18人が新戦力として加わった。田中敏弘監督(54)は3年以内での代表決定戦進出をもくろんでいる。社会人野球3年目となる牛島投手は「レベルが高くなった」とチームに競争意識が出たことを喜ぶ。
勝負強い打撃 JR九州・高橋
JR九州(北九州市)は入社7年目の左打者・高橋拓也選手(28)が勝負強い打撃を見せた。第1代表決定トーナメント1回戦のエナジック(沖縄県うるま市)戦では、八回に一時は逆転となる右越え3点本塁打を放ち「ボールに対して強く振ろうと無心だった」と語る。第2代表決定トーナメント1回戦の日本製鉄九州大分(大分市)戦では二回に先制の適時打を放った。
地区予選前は、午後の練習も打撃に費やすなどして臨んだ。チームはベテラン選手が引退するなど一気に若返りを図っている中、今季から一塁を守る高橋選手は「若い選手が自分のプレーをできるように安心感を与えられたら、チームも良くなると思う」とバットで鼓舞していく。
主戦担う2年目 宮崎梅田学園・徳永
宮崎梅田学園(宮崎市)で入社2年目の徳永憲太郎投手(23)は全5試合中4試合に登板した。第1代表決定トーナメント1回戦の熊本GL戦では先発を任され6回を1失点。序盤は直球を狙われていたが、三回以降にカーブを多投するなど緩急を使ったことが功を奏した。
2年前の本大会を知る主戦投手が現役を退き「梅田を作り上げた投手がいなくなって、難しいことはいっぱいあった」と振り返る。今季はウエートトレーニングに重点的に取り組み、上半身の筋力がアップ。自信のある直球も最速149キロとなり「割り切ってどんどん投げていきたい」と中心選手を担うべく、自覚が芽生えてきている。
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