2026年ワールドカップのアジア2次予選は、36チームが4チームずつ9つのグループに分かれてホームアンドアウェー方式で対戦し、それぞれ1位と2位のチームが最終予選に進みます。

世界ランキング18位の日本は、3月の北朝鮮戦1試合が没収試合となり、4戦4勝として最終予選進出を決めていて、6日夜はアウェーで世界163位のミャンマーと対戦しました。

日本はエースナンバーの「10」を背負う堂安律選手や、去年11月以来の代表復帰となった鎌田大地選手などが先発メンバーに入りました。

地力に勝る日本は序盤から主導権を握り、前半17分に鎌田選手からのスルーパスを受けた中村敬斗選手が冷静にゴール左隅にシュートを決めて先制点を奪いました。

34分には鎌田選手のシュートがゴールポストに当たって跳ね返ったところを堂安選手が押し込んで追加点を挙げ、2対0で試合を折り返しました。

日本は後半も攻め続け、先発したフォワードの小川航基選手が起用に応えて後半だけで2得点を挙げたほか、中村選手もこの日2点目のシュートを決めて5対0でミャンマーに快勝しました。

日本は2次予選を5戦5勝として勝ち点を「15」に伸ばし、「グループB」の1位通過を決めました。

日本は6月11日に広島市で行われるアジア2次予選の最終戦で世界89位のシリアと対戦し、9月からの最終予選に臨みます。

森保監督「プロフェッショナルな姿勢見せた」

森保一監督は、「長距離移動や気候の違いなどで準備が難しい中、しっかりと調整してプロフェッショナルな姿勢をピッチ上で見せて勝利を届けられてよかった」と振り返りました。

その上で「2次予選のシリア戦やアジア最終予選、そしてワールドカップへと続く道で相手も強くなってくるので、さらにプレーの強度やスピードを上げていかないといけない」と快勝にも気を引き締めていました。

小川航基「自分の特長が出たゴール」

先発起用に応える2得点を挙げた小川航基選手は、ゴール前に飛び込んで頭で合わせた1点目について「相馬勇紀選手とはずっと前からコンビを組んでいたので、クロスがくるのは分かっていた。うまくディフェンスを外して自分の特長が出たゴールだと思う」と振り返りました。

また、試合全体を通したみずからのプレーについて「前半はなかなかシュートまで行けずに、ゴールラインを割ってしまったことがあった。結果的に得点をたくさん取れたので、満足いく内容ではなかったが悪くはなかった」と話していました。

中村敬斗「勝ったことがいちばん大事」

この試合の2ゴールで日本代表で出場した9試合で8得点とした中村敬斗選手は、「アウェーでふだんと気候も違ったが、しっかり勝ったことがいちばん大事だ。1点目はカットインすると決めていたが、相手がついてきたのでとっさに股抜きシュートに変えた」と振り返っていました。

試合の開催に批判する声も

試合はミャンマーの最大都市ヤンゴンで行われましたが、3年前のクーデター以降、各地で軍と民主派勢力などとの戦闘が続くなか、ミャンマーの人たちの間からは試合の開催を批判する声も聞かれました。

このうちタクシー運転手の50歳の男性は「30年来のサッカーファンだが、今のミャンマー代表になんの思い入れもなく、私たちの代表だという気持ちもない」として、試合を観戦するつもりはないと話していました。

そのうえで「クーデターを起こした軍は国の代表ではないから、ミャンマーのサッカーチームは国を代表すべきでない。試合は第三国で行うべきで、日本代表にも来て欲しくなかったというのがミャンマー人の気持ちだ」と話していました。

また現地の日本大使館も不安定な治安情勢を踏まえ観戦に訪れる日本人に対し、軍や警察関係の施設には近づかないようにすることや、兵士などを撮影すると拘束の対象となることなど厳重な注意を呼びかけました。

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