超党派の国会議員で構成する「ネット社会におけるプライバシーのあり方議員連盟」が3日、国会内で会合を開き「アスリートのプライバシー」問題への対策で協議を行った。

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会合には、サッカー元日本代表の吉田麻也選手が所属リーグのあるアメリカからオンラインで参加した。吉田選手は「ネット社会が大きくなるにつれ、アスリートへのリスクも増している。ワールドカップのような大きな大会になればなるほど、選手や家族への批判も大きくなる傾向にある」とアスリートが直面しているプライバシー問題の実情を説明した。

さらに、イングランドやイタリアでプレーした経験を踏まえ、人種差別問題が深刻なヨーロッパでは選手への中傷に対する対策が整っているのに対し、日本はまだ不十分であると指摘した。

また同じく会合に出席した日本プロサッカー協会の松本泰介理事(弁護士)は、ミスをした選手がサポーターから脅迫され引っ越しを余儀なくされた事例や女子サッカー選手がファンに過剰な付きまといをされた事案などを紹介し、ネットでの中傷やプライバシー侵害が、現実の生活にまで悪影響を及ぼしているとして、超党派の議員に対策の必要性を訴えた。

会合には議連会長を務める小泉進次郎衆議院議員や、立憲民主党の泉代表などが参加。議連ではヒアリングを重ね、新たなガイドラインの制定などに向け議論を進める予定だ。

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