▼アジア・ゼロエミッション共同体 日本と東南アジア諸国連合(ASEAN)9カ国、オーストラリアによる、アジアの脱炭素をめざす連携枠組み。Asia Zero Emission Communityを略しAZECと呼ぶ。日本が主導し、2023年12月に首脳会合を都内で初開催した。「多様な道筋による脱炭素」や「脱炭素と経済成長、エネルギー安全保障の3つの両立」を重視する。

東南アジアは石炭や天然ガスといった化石燃料の発電に頼る国が多い。経済成長による発電需要の増加と二酸化炭素(CO2)の排出削減との両立が課題になっている。首脳会合の共同声明には再生可能エネルギーや水素・アンモニア、CO2の貯留技術などに取り組む方針を盛り込んだ。

経済産業省によると、参加国と日本企業などとの間には350件以上の具体的な協力案件がある。例えば再生航空燃料(SAF)について日本とオーストラリア企業が製造や供給で連携を検討する。三菱重工業はインドネシア国営電力の傘下企業と火力発電所での水素やアンモニアなどの混焼に関して覚書を結んだ。

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