3月、万博会場で起きたガス爆発事故で、消防への通報が遅れた理由について、大阪市は市議会・都市経済委員会で「焼損がなく負傷者がいなかったから」だと説明しました。

3月28日、大阪・関西万博の会場となる夢洲「グリーンワールド工区」の建設中のトイレで、溶接作業中に火花が可燃性のガスに引火し、コンクリートの床およそ100平方メートルが破損しました。


■協会は「ガス濃度を測定せずに作業をしていたことが原因」と説明

このエリアはもともと産業廃棄物の処理場で、土壌から発生したメタンガスが地下に溜まっていて、博覧会協会は、地下のガス濃度が高くなっていたにもかかわらず地下の濃度を測定せずに作業をしていたことが原因だと説明しています。

また大阪市は、事故発生から消防への通報までに、4時間ほどかかったことを認めています。

■通報が遅れたのは「建物等に焼損はないと認識し負傷者もいなかったことから」

21日の市議会・都市経済委員会で、大阪維新の会の藤田暁市議が爆発事故に触れ、通報が遅くなった理由について質問。市側は次のように答えました。

【万博推進局整備調整部 小林整備調整課長】「博覧会協会から事故が発生した際、建設事業者は発注者である協会や労働基準監督署に速やかに報告を行ったものの、建物等に焼損はないと認識し、負傷者もいなかったことから、結果的に消防への通報が遅れたと聞いております」

■「引き続き適切に情報発信する」と横山市長

また、横山英幸市長は「博覧会協会は会期中の安全対策について、さらなる安全確保に取り組むとし、大阪市としても来場者に安心して万博を楽しんでもらえるよう、引き続き適切に情報発信する」と話しました。

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