滋賀県の地元議員と車座対話で意見を交わした自民党の小渕優子選挙対策委員長(左から2人目)=大津市梅林1の滋賀ビルで2024年5月20日午前10時59分、飯塚りりん撮影

 自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を受け、党幹部が全国の地方議員らと対話する「政治刷新車座対話」が20日、滋賀ビル(大津市梅林1)などであり、党本部からは小渕優子選挙対策委員長が出席した。小渕氏は県議らを前に、「自民党に対する批判は政権交代の時以上に厳しい」と危機感をあらわにした。

 対話は出席者を変えて2回に分けて実施され、県議や市議ら計約30人が出席した。小渕氏は冒頭のあいさつで「政治資金をめぐる問題で国民からの政治不信を招き、おわびしたい」と謝罪。4月の衆院補選について、「保守王国の島根であのような結果になったのは小選挙区制になってからは初めてで、島根を実際に歩いたが大変厳しい声を聞いた」と振り返った。小渕氏は少子化担当相として初入閣した約1年後の2009年衆院選で旧民主党に政権を明け渡した経験があり、「危機感を持って党改革をしていかないといけない」と語気を強めた。「対話」は報道陣には非公開で行われた。

 終了後に取材に応じた奥村芳正県議は「参加者からはこのままでは選挙は戦えないという声と党員減少を食い止める方策についても質問があった。県内でも厳しい選挙戦になるだろう」と険しい表情で話した。

 小渕氏は、出席者から「これまでの自民党におごりがあったのではないか、などの厳しい声があった」と明かしたうえで、「党勢拡大に参画してくださった方々の声なので重く受け止めないといけない。党に持ち帰り、できる部分は党改革にも盛り込みたい」と述べた。【飯塚りりん】

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