毎日新聞の取材に応じる千葉市の神谷俊一市長=同市中央区で2024年4月18日午前9時34分、松尾知典撮影

 初当選から3年がたち、来年3月20日に任期満了を迎える千葉市の神谷俊一市長(50)。任期最後の1年に突入し、毎日新聞のインタビューに応じた。通勤快速を廃止するなどしたJR京葉線の3月のダイヤ改正については、沿線から転居する住民がいるなど実際に影響があったとし、JR東日本側に再改正を求める考えを改めて示した。【聞き手・柴田智弘】

 ――JR京葉線のダイヤ改正が議論になりました。

 ◆今回のダイヤ改正は市民生活や経済活動の実態を反映していない。実態に合わせ、東京への速達性を考えた再改正を求めている。住民が転居を考えるほどの改正は極端だ。実際に市外に転居する人もいる。時期やどう再改正するのかというアナウンスを(JR側が)早期にしていただきたい。

 ――千葉市はプロ野球・千葉ロッテマリーンズのファーム誘致に応募しました。

 ◆(同市美浜区にあるZOZOマリンスタジアムの)1軍本拠地とファームの拠点が近いことは、最大のメリットの一つなので、必要な施設の展開が可能な提案をしていく。ホームタウンとしてお役に立ちたい。

 ――同スタジアムの再整備も課題になっています。

 ◆今後1年かけて、現在地での修繕か幕張新都心の中での新築かなど、球団と検討していく。幕張新都心全体に与える経済的なインパクトや魅力向上などの観点から考えていきたい。

 ――熊谷俊人(現知事)市政を継承した神谷市政は3年が過ぎました。

 ◆局長や副市長として熊谷市政を一緒に進めてきた。データを重視し、議論をした上での意思決定と、「対話と現場主義」の姿勢を継承している。

 子育て支援は、預け先の多様化と確保を図り、保育の待機児童ゼロを熊谷市政時代から5年間、継続できた。小学生の子どもルームの待機も今年度にゼロを達成。この間、土曜の子どもルームを午後7時まで延長した。子どもを預けやすい環境作りを進めていきたい。

 ――神谷市政になり、独自色も出してきたと思います。

 ◆児童虐待対策や発達障害のある子供への支援、不登校対策に力を入れ、公立夜間中学を開設した。人口減少社会への対応としては、独自の経済圏を作り、その拠点としてまちを磨いていかないと都市は発展しない。そこで、企業立地に力を入れ、大型の立地も実現した。住環境向上のために策定した「千葉市緑と水辺のまちづくりプラン2023」は国土交通省のグリーンインフラ大賞特別優秀賞をいただいた。

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