福岡県議団による海外視察問題。

14日、福岡県の服部知事が視察について「私の目から見ても課題がある」と言及しました。

14日に開かれた服部知事の定例会見。

冒頭、服部知事は5月10日に行ったハワイへの出張について報告しました。

◆福岡県 服部知事
「太平洋を挟んだ両地域が、人と動物の健康と環境が調和した社会作りにグローバルに貢献すると明記した共同宣言をまとめました」

福岡県とハワイ州は人と動物の健康などを一つと捉えるワンヘルスについて、実務レベルでの協議を進め、年内に覚書を締結し、新たな取り組みをスタートさせていくことを確認したということです。

その一方で、今、物議を醸しているのが、福岡県議会の香原議長はじめ主要会派の代表など県議16人による海外視察です。

議会事務局の職員5人を含む視察団21人は、4月11日から19日にかけて、南アフリカとケニア、UAEのドバイを視察しました。

この視察における公費負担は議員5人と職員5人の合わせて10人で、費用は少なくとも1200万円以上とみられています。

◆福岡県議会 香原勝司議長
「費用は大事だと思うが、それよりも成果が大事」

7日、6泊9日の視察内容を報告した香原議長。

実はこれは異例の対応でした。

というのも、福岡県議会では県議に海外視察後の報告書の作成が義務づけられてなく、公表のルールはありません。

同行した職員が報告する復命書はあるものの、情報開示請求が必要となります。

Q.視察の報告のあり方についてルールを変更する可能性はある?
◆福岡県議会 香原勝司議長
「変更することは可能性としてはあるかないかということではなくて、ご指摘を受けて、これからそういうことも協議していく」

視察の報告ルールの変更について回答を濁した香原議長。

14日、服部知事は海外視察後の報告のあり方について問われるとー

◆テレビ西日本  川崎キャスター
「九州のほかの県の県議会だと、議員による報告書の作成義務がなされている。福岡県議会には議員による明確な報告義務はない。知事として海外視察の報告のあり方はどうあるべきと考えているか?」

◆福岡県 服部知事
「公費を使った海外出張であれば、県民の皆さんが早期に、容易に、わかりやすく知ることができるのが大切。議会には現状よりも、より積極的な公表をするように取り組むことが望ましい」

さらに、服部知事はハワイ出張中に香原議長と2人で話し、県議会による海外視察について意見を述べたといいます。

◆福岡県 服部知事
「私の目から見ても、県議会の海外出張については課題がある。主体的に改善をはかっていただくよう、香原議長にご意見を申し上げた。私の問題意識はよく理解いただけたと思う。二人で膝を詰めて話しました。(議長は)『議会組織の中でもはかっていきたい』という話だった」

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