陸海空3自衛隊を一元的に指揮する常設組織「統合作戦司令部」の新設を柱とする改正防衛省設置法などが、10日の参院本会議で可決・成立した。

「統合作戦司令部」は、2024年度末に東京・市ヶ谷に240人規模で発足する予定で、陸海空に宇宙やサイバー、電磁波などの領域を加えた統合作戦の司令塔を担う。

トップの「統合作戦司令官」は、陸海空の幕僚長と同格とし、制服組トップの統合幕僚長は防衛相の補佐に専念する。

成立に先立ち、木原防衛相は記者会見で、「統合作戦司令部」の新設について、「平素から部隊を一元的に指揮できるようになり、事態の状況や推移に応じた柔軟な防衛体制を、より一層迅速に構築することが可能となる」と意義を強調した。

4月の日米首脳会談では、自衛隊と在日米軍の指揮・統制枠組みの見直しで合意している。

「統合作戦司令部」が新設されれば、部隊の相互運用が見込まれる一方、米軍との一体化が強まるとの懸念の声も出ている。

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