熊本市電の運転士は「信号無視には当たらないのではないかと思った」などと話したということです。

熊本市交通局は市電が21日、赤信号を無視して横断歩道を通過する運行トラブルが発生したと、23日に発表しました。

運行トラブルはことしに入って15件目です。

【尾谷いずみキャスター】
「市電は赤信号で止まりきれず、横断歩道を越え、停止線からは33メートル過ぎた辺りで止まったということです」

【熊本市交通局 松本 光裕 局次長】
「今年に入り、度重なる運行トラブルを発生させ、組織における非常事態として再発防止に取り組む中、このような事案を発生させたことは交通局として大変重く、厳粛に受け止めております。誠に申し訳ありませんでした」

熊本市交通局によりますと、『バス・電車無料の日』だった21日午後6時46分ごろ、中央区大江5丁目の交差点で健軍町行きの市電が赤信号を確認し、停止のためのブレーキをかけたものの、停止線を越え、横断歩道も通過して停止したということです。

横断歩道の信号は青だったため、すでに渡った人や渡ろうとしていた人がいたということです。

乗客20人にけがはありませんでした。

外部からの通報を受け、市交通局が市電のドライブレコーダーの映像を確認し、発覚。

男性運転士は「自動車の進行を妨げておらず、信号無視には当たらないのではないかと思った」などと話し、トラブル発生時に行うことが定められている報告を怠っていました。

熊本市交通局は「軌道にイチョウの落葉があり、イチョウ特有の油分の影響で軌道が滑りやすくなっていた。早めのブレーキ操作が必要だった」としています。

熊本市電の運行トラブルは今年に入って15件目で、市交通局はインシデントに該当するとして、九州運輸局に報告したということです。

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