岸田首相㊧とバイデン大統領=ロイター

日米首脳共同声明の要旨は次の通り。

【日米同盟】

一、自衛隊と在日米軍の連携強化に向け指揮・統制枠組みの見直しで一致。

一、情報収集、警戒監視能力の強化を確認。

一、ミサイルなど防衛装備品の共同開発・生産を促進する定期協議や、戦闘機操縦士の育成とジェット練習機共同開発に向けた作業部会を設置。

一、米軍艦船や航空機の大規模補修に日本企業が従事できる仕組みを整備。

一、東・南シナ海での中国による一方的な現状変更の試みを名指しで批判。

一、沖縄県・尖閣諸島が米国の対日防衛義務を定めた日米安全保障条約5条の適用対象だと明記。

一、米国と英国、オーストラリアの安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」の第2の柱である先進能力分野で日本との協力を検討。

一、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を強化。

【経済】

一、日米間の投資拡大を歓迎。米マイクロソフトやトヨタ自動車など活発な対日、対米投資の拡大を評価。

一、半導体や人工知能(AI)といった新技術での協力を促進。

一、米国は日本を含む同盟国に向け、予見可能性のある形で液化天然ガス(LNG)の輸出を継続することを表明。

一、半導体など戦略物資のサプライチェーン(供給網)構築をはじめ、経済安全保障分野の連携強化で一致。

一、洋上風力を含むクリーンエネルギーの開発・普及を主導。

【グローバル外交】

一、北朝鮮の弾道ミサイル発射を強く非難し、前提条件なしでの外交への復帰を要求。バイデン氏は日本人拉致問題解決への協力を再確認。

一、ロシアの侵攻を受けるウクライナへの揺るぎない支援を申し合わせ。

一、「核兵器のない世界」実現への決意を共有。岸田文雄首相は核兵器用核分裂性物質生産禁止条約(FMCT)のフレンズ(友好国)会合への米国参加を歓迎。

【人的交流】

一、両国間の人的交流や留学を促進する方針を表明。(ワシントン共同)

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