いよいよ今週末に投開票が迫る衆議院議員選挙。
福山市全域が選挙区となる広島6区では、5回目の当選を目指す自民党前職に野党の新人2人が追いかける情勢となっています。

【自民・前 小林史明候補】
「10人で回る国の形を8人で回る国の形にすれば、同じ利益、同じ売り上げをあげたその企業は一人あたりの利益、一人あたりの手取りは必ず増やせるはずです。新たな投資を我々全力で支援をしていきます」

自民党前職の小林史明候補。
23日、福山市内で開いた決起大会には1500人の支援者たちが足を運び、5回目の当選にむけ盤石な地盤を見せつけました。
しかし、自民党に向けられた有権者の目はかつてないほど厳しいとして危機感をにじませます。
「自ら会いに行く選挙」を掲げ、有権者に丁寧に説明して回る小林候補。

【自民・前 小林史明候補(41)】
「今回の選挙戦、間違いなく今吹いている風のように逆風だと思っています。政治資金の問題、一部の自民党の国会議員の問題とはいえ、自民党全体の問題です」

政治資金規正法の改正にとどまらず、政策活動費の廃止などさらなる制度改正を進めて信頼を取り戻し、さらに経済対策では「暮らしと経済の好循環」を進めたいと強調します。

【自民・前 小林史明候補(41)】
「政治とカネの問題を前提にして決着をつけたうえで、この物価高を乗り越える手取りが増えるこの対策を訴えることも重要だと思っています」

2017年以来、2度目の挑戦となった共産党新人の重村幸司候補。

【共産・新 重村幸司氏(73)】
「今、働く者の40%近くが、非正規というこんな無残な形で働かされております。
賃金も低い、ボーナスも退職金もない、このような職場と社会、日本経済はこれからももっていくでしょうか」

サラリーマン時代に労働組合の委員長を務めた経験から、労働格差の是正などを日々、訴えています。
最も力を入れたいとするのは、核兵器の廃絶や平和国家の実現です。
自民党が掲げる憲法9条に「自衛隊」を明記することや石破新総理が「核共有」発言したことを激しく批判しています。

【共産・新 重村幸司候補(73)】
「日本がこれから憲法9条を変えて、そして、核戦争も辞せずとそういう国になっていこうとしているのではないでしょうか」

選挙戦では地元選出の地方議員の力も借りながら、各地で街頭演説を重ね無党派層への浸透を図ります。

【共産・新 重村幸司候補(73)】
「人間が平和のうちに希望を持っていきいきと生きていける。ぶれずに皆さんと一緒に戦争国家にはしない立場で頑張っていきます」

選挙区内を自ら走るマラソンスタイルで選挙戦を展開するのは、立憲民主党新人の井上信也候補です。

【立憲・新 井上信也候補(47)】
「最初は何なのこの人って感じだったんですけど、結構最近、頑張れとか声をかけられるようになってきていて、少しずつ分かってきてもらえてるのかなと思ってます」

立候補表明の遅れを取り戻すべく、学生時代箱根駅伝のランナーだった脚力で1日数十キロを走りながら街頭に立ち、知名度アップを図ります。
訴えるのは”まっとうな政治“を取り戻すこと。
「政治とカネ」の問題を始め現政権の姿勢を批判します。

【立憲・新 井上信也候補(47)】
「裏金問題、統一教会の問題、物価高の問題、はっきり言って何ひとつ解決されていません。益々政治と国民の距離は離れてしまいます」

誰もが豊かに暮らせる経済の実現を最重要政策と位置付ける井上候補。
以前、アルバイトを掛け持ちした際に、労働量に賃金が見合っていないと痛感した経験から、最低賃金を1500円に引き上げるべきだと主張します。

【立憲・新 井上信也候補(47)】
「普通に働く人が豊かになる、そんな政治をみなさんと一緒に、みなさんのその思いを私はこのたすきに込めて一生懸命走ります」

県内で唯一、区割り変更の影響を受けず、前回の選挙と地盤が変わらない広島6区。
自民党前職に野党の新人2人が「政治とカネ」の問題を追及し、激しい舌戦を繰り広げています。

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