7日の衆院代表質問に関する要旨は次の通り。

▽衆院代表質問

野田佳彦氏(立民)自民党派閥裏金事件の関係議員は大半が衆院選で公認される。不正の温床にメスを入れなければ改革の名に値しない。政治資金規正法を再改正すべきだ。首相就任前の衆院解散発言で天皇の国事行為に踏み込んだ。アジア版NATO(北大西洋条約機構)は非現実的だ。

小野寺五典氏(自民)政策活動費は真摯な検討が必要だ。憲法改正に向けた見解は。

吉田晴美氏(立民)選択的夫婦別姓を導入し、金融所得課税を強化すべきだ。安倍晋三元首相が在任中、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)関係者と面会したと報じられた。組織的関係は。

馬場伸幸氏(維新)予算委員会を開かず衆院を解散するのは敵前逃亡だ。裏金事件に関与した全員を非公認とすべきだ。

石井啓一氏(公明)政治の信頼回復は最重要課題だ。もう一段の改革を実行すべきだ。

志位和夫氏(共産)優生思想を根絶すべきだ。

玉木雄一郎氏(国民)裏金議員の公認で、党にふさわしい候補と認めるのか。日米地位協定の見直しは諦めたのか。

衆院本会議で立憲民主・野田代表の質問に答える石破首相(7日)

▽政府答弁

石破茂首相

【政治資金問題】党の処分は公平に判断された。甘い処分で幕引きを図ろうとしたとは認識していない。公認は選挙区事情、当選可能性を踏まえ、適切に判断する。厳しい姿勢で臨み、ルールを守る自民党を確立する。

【アジア版NATO、日米地位協定改定】一朝一夕で実現するとは考えていない。喫緊の安全保障上の課題に取り組む。

【衆院解散】首相に選出されればとの前提を置いており、天皇の国事行為に踏み込んだとの指摘は当たらない。新内閣発足に当たり、国民の意思を確かめる必要がある。変節したとの指摘は当たらない。

【政治改革】調査研究広報滞在費(旧文書通信交通滞在費)の使途の明確化や残金返納は、政治活動の透明化を高めるもので大変重要だ。政策活動費は将来的な廃止も念頭に、在り方の検討や透明性確保に取り組む。

【選択的夫婦別姓】さらなる検討が必要だ。個人的見解を申し上げることは控える。

【金融所得課税】貯蓄から投資への流れを引き続き推進することが重要だ。現時点で課税強化を具体的に検討することは考えていない。

【旧統一教会】組織的関係はなかったという党の説明を覆さなければならないような事情があるとは考えていない。

【旧優生保護法】国が手術実施の原因と再発防止措置の検証を行う。優生思想の根絶に政府一丸となって取り組む。

【憲法改正】緊急事態条項や自衛隊明記に関する議論の積み重ねを引き継ぎ、後戻りさせることなく前に進める決意だ。〔共同〕

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