政府は29日、今年春の外国人叙勲を発表し、「インドの狂虎」に異名をとり、悪役プロレスラーとして人気だったタイガー・ジェット・シンさん(80)ら101人が選ばれた。

シンさんはインド出身で、サーベルを片手に、時に口にくわえて入場し、凶器攻撃やコブラクローなどの必殺技を武器に、新日本プロレスではアントニオ猪木さんら、全日本プロレスではジャイアント馬場さんらと激しい戦いを繰り広げた。

悪役レスラーとして活躍しただけに、日本のファンからは憎まれ役となったが、素顔は紳士的で、実業家の一面を持ち、東日本大震災では自身が会長を務める財団で被災地に寄付を行うなど慈善事業にも力を入れていた。

シンさんは現在カナダ国籍でオンタリオ州に住んでおり、今回は、「スポーツを通じた日本・カナダ間の友好親善・相互理解の促進に寄与」したことを理由に、旭日双光章に選ばれた。

外国人プロレスラーの叙勲では、これまでに「白覆面の魔王」ザ・デストロイヤーさんや、「千の顔を持つ男」ミル・マスカラスさんが同じ旭日双光章を受章している。

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