自民党本部=東京都千代田区で、平田明浩撮影

 毎日新聞が行った自民党総裁選(27日投開票)の党員・党友票情勢分析では、石破茂元幹事長(67)=無派閥=がトップとなりそうな勢いだ。続いて小泉進次郎元環境相(43)=同=と高市早苗経済安全保障担当相(63)=同=が追う。ただし、3氏とも一長一短があり、地方組織からは「誰が勝つのかわからず、悩ましい」との声が相次いでいる。

 毎日新聞の分析で、党員票トップとみられる石破氏。地元・鳥取県連幹事長の斉木正一県議は取材に「地方のことを誰よりもわかってくれている候補だ」と強調した。「安定感があり党員の評価が高い」(三重県連関係者)、「地方創生相のイメージが強く、前々回(20年総裁選)から継続して投票する人が多いだろう」(佐賀県連幹部)など、各地で石破氏を好感する声が相次ぐ。ただし、国会議員票が課題となる。

 国会議員票で先行する小泉氏は、都市部を中心に支持を集める。千葉県連幹部は「新住民が多いので、小泉さんへの期待は高い。若手の県議にも小泉さんは人気だ」と話した。一方、北海道連関係者は「小泉さんは華があり、いつか首相になると思うが、今回は準備不足だ」と漏らし、島根県連関係者も「都会の感覚しか分からない人では、地方にお金が回ってこないだろう」と話した。

 高市氏は国会議員票・党員票の両方で支持を伸ばしつつある。ただし、高市氏は政策に関する「リーフレット」を党員らに郵送したとして「ルール違反だ」との批判を各陣営から受けるなど、懸念材料もある。【まとめ・大場伸也】

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