今月27日に投開票を迎える自民党総裁選。 18日に大阪で行われた演説会や、国会議員の活動を取材すると、勝敗を左右する党員票の獲得にむけた候補者たちの思惑が見えてきた。

【記者リポート】「総裁選の候補者らが演説会を行う会場には、続々と議員や党員が集まってきています」

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18日夜、自民党総裁選の候補者たちの演説会が、大阪で開かれた。 今回の総裁選は、国会議員票と党員票、それぞれ367票ずつの合計で争われるが、今回、過去最多となる9人が立候補したことで、議員票が分散。それだけに大切なのが、勝敗を左右する党員票の掘り起こしだ。

■自身の応援する候補を地元の自民党員にアピールする議員も

党員に支援を呼びかける宗清議員

自民党 宗清皇一衆院議員:総裁選で『こばたかさん』。小林(鷹之)さん、応援していまして、決めてはらへんかったら、ぜひ」

党員に投票を呼びかけているのは、東大阪市が地盤の宗清皇一衆議院議員。小林鷹之前経済安保相を支持しています。

自民党員:宗清さんなんで?

自民党・宗清皇一衆院議員:(小林鷹之前経済安保相は)まず政策立案能力が高い。そしてものすごい誠実です。みんなが一生懸命応援しようという徳を持っています。

18日は、1軒1軒、党員たちのもとを回りながら、応援を呼びかけ。その場で応援すると伝えてくれた党員もいた。

自民党員:私は小林さん自身は存じ上げませんけども、長い付き合いがある宗清先生ですから、この先生が推すということが、私らにとって決め手です。

 自民党・宗清皇一衆院議員:単なる刷新だけじゃだめだと思うんですよね。やっぱり政治力、その人の人間力とか、そういったものを、みんな見ていると思います。

■候補者から「国を守る」メッセージ相次ぐ

18日の演説会では党員たちの琴線にふれるべく、「国を守る」というメッセージが相次いだ。

高市早苗経済安保相:私はとにかく、国の究極の使命をしっかりと果たしたい。それは何か。国民の皆様の生命と財産を守り抜くこと、領土・領海・領空・資源を守り抜くこと。

上川陽子外相:国益を守る。そして、世界の中で存在感を示す。国民の皆様から理解をされ、支持される国づくりを目指してまいります。

演説会を受けて自民党員は…

自民党員:国を守っていくという言葉に強く惹かれます。迷っています。話聞くまでこの人と思ってたけど。

自民党員:(投票したいのは)高市さん。日本を国を守るために堂々と立ち向かっていく準備をされていると思います。近くの関西、奈良の人やからね。

■「維新が一番嫌がる自民党総裁になる」

一方で、大阪ならではのメッセージも目立った。

林芳正官房長官:維新と戦って、大阪、関西の自民党を立て直します。これだけは言わせてください。

日本維新の会に前回の衆議院選挙で「全敗」するなど、敗北が続く大阪の自民党。候補者たちは、維新への対決姿勢を前面に打ち出した。

石破茂元幹事長:可能な限り、維新の会と戦う皆様方の所へ出向いてまいりました。大阪、関西、党本部が心を1つにして戦うため、石破茂は全力を尽くしてまいります。

小泉進次郎元環境相:『維新といえば改革』が代名詞の関西を変える。『改革といえば自民』に変える。維新が一番嫌がる自民党総裁になります。

■党員からは辛らつな言葉も

党員たちの反応は…

自民党員:『維新の代わりに変える』という小泉さんの言い方は一番単純で分かりやすかったけど、他の中身がないじゃないですか。どういう風にとか、もうちょっと突っ込んだ意見が欲しかった」。

自民党員:経験がものを言うと思いますので、(投票の)はがきは、石破さんで書いて出しました。維新以上に自民党が改革すること自体が維新に勝つ方法、それが全てだと思います。

 勝敗を左右する党員票の行方はどうなるのか。投開票は、今月27日に行われる。

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