兵庫県の斎藤元彦知事(46)がパワーハラスメントなどの疑惑を告発された問題を巡り、県議会(定数86)は19日、斎藤氏への不信任決議案を全会一致で可決した。最大会派の自民党県議団の北野実幹事長は報道陣の取材に「議会の解散には大義がない」と述べ、斎藤氏をけん制した。
不信任決議が可決されたことで、斎藤氏は10日以内に議会解散か失職・辞職かの判断を迫られる。北野幹事長は「自ら進退判断してほしいと申し入れてきたが、受け入れられなかった。不信任を県議会86人の総意と覚悟として受け取ってほしい」と語った。
一方、斎藤氏は報道陣に「(県議会の可決について)大変重く受け止めている」としたうえで、自身の判断の時期については「しっかり考えて決断を出す中でお伝えしたい」と述べた。
総務省によると、都道府県知事に対する不信任決議が可決されるのは5件目。過去4件はいずれも知事が失職・辞職しており、議会が解散された例はない。
県議会は9月定例会の開会日を迎えたこの日、全5会派と無所属議員4人が一連の問題で県政を混乱させた道義的責任は重いとして、斎藤氏への不信任決議案を共同提出。不信任案はただちに審議され、県議会は全会一致で可決した。【戸田紗友莉、中田敦子、木山友里亜】
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