立憲民主党の代表選立候補者4人が15日、宇都宮市のJR宇都宮駅東口2階広場で立会演説会を行った。北関東ブロックの衆院議員や自治体議員、党員・サポーターなど500人以上が集まり、主張に耳を傾けた。【有田浩子】
トップバッターは当選1回の吉田晴美衆院議員(52)。物価高対策として「消費税の食料品のゼロ税率を3年間やって痛税感を和らげたい」と訴えた。一方、金融所得課税を実施し、格差を是正するとした。
また、給食費の無償化や国公立大の無償化などの費用と財源について言及。「教育でこの国を強くしたい」と支持を呼びかけた。
次に、野田佳彦元首相(67)は、社会保障制度について、長寿化が進み、根本的に見直す必要性があると述べた。
中でも、健康寿命を伸ばすには、治療重視から予防医療に変えなければならないとして、かかりつけ医を決めて相談できる「日本版家庭医制度」の創設を訴えた。
続いて宇都宮市育ちの枝野幸男前代表(60)がマイクを握ると、会場から大きな声援。「アベノミクスの10年、バブルがはじけてからの失われた30年、これをどう変えていくかが問われなければならない」と述べ、自民党総裁選の9候補者はビジョンを示していないと批判。人に投資をして活力ある日本経済に立て直す「ヒューマンエコノミクスをやらせてほしい」と訴えた。
泉健太代表(50)は、「総選挙に負けて、もうだめだというところのスタートだった」と3年前に代表に就任した当時を振り返った。徐々に党勢を拡大し、「野田先輩や枝野先輩が政権交代間近と言ってくださる環境を作ることができた」と胸を張った。
演説を聴いた党員の小沢恵さん(48)は「野田さん、枝野さんは抽象的で耳障りのいい言葉が多かった。吉田さんは(費用など)数字も出して語り、チャレンジ精神を感じた」と話した。衆院候補者のボランティアで高校生の篠原一騎さん(17)は、経済政策に重点を置いて聞いたといい「生まれた時から不景気。一端を担ったのが民主党政権で、その自覚が足りないと思った」と指摘した。
立憲民主党県連は支持候補を一本化せず、自主投票を決めている。
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