立憲民主党の代表選に出馬した4候補は8日、自らの調査研究広報滞在費(旧文通費)の使途公開に前向きな姿勢をみせた。旧文通費の使途は日本維新の会や国民民主党が自主的に公開している。立民はまず政党間のルールをつくるべきだと主張して党独自の公開には慎重な構えだった。

枝野幸男前代表は8日のフジテレビ番組で「旧文通費を全額自分の政治団体に入れる」という方法なら早期にできると提起した。「政治団体(の使途)は全部公開の対象だから、結果的に全部使い道は公開される」と発言した。

野田佳彦元首相は「情報公開こそ最大の政治改革だ」と強調した。党として共有できるような改革をしたいとの意欲を示した。吉田晴美氏は「私たちの姿勢を示すのは大事だ。自民党も公開にもってこないといけない」と呼びかけた。

泉健太代表も自身の使途を公開する意思を述べた。同時に「各党の努力とごちゃ混ぜにしてはいけない。我慢していない人が有利になるのはおかしい」とルールづくりの必要性を訴えた。

(手前から)衆院第1議員会館、衆院第2議員会館、参院議員会館

野田、枝野、泉、吉田4氏は同日のNHK番組で自民党の政治改革への取り組みが不十分だと批判した。

泉氏は自民党の総裁選に出馬表明した議員からここに来て政策活動費の廃止論などが出始めたことを問題視した。「国会で言わなかったことばかりで国民をバカにしている」と断じた。

吉田氏も「選挙前に(気を)ひくためだけに言っている感が拭えない」と指摘した。

4氏は次期衆院選の戦略を巡り、小選挙区での野党候補者の一本化が必要だとの考えも表明した。野田氏は「野党議席の最大化こそが自民、公明両党を過半数割れに追い込む」と野党間の候補者調整が重要だと話した。

枝野氏は政策や国家観で主張が異なる部分がある維新や共産党との間合いの取り方に気を配るべきだとの考えを示した。「一致点は自民党議席の最小化が国民や日本政治にとっていいことだという一点だ」と主張した。

クリックするとビジュアル解説へ
クリックするとビジュアル解説へ

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。