記者団の取材に答える上川陽子外相(28日午後、外務省)

上川陽子外相は28日、イスラエルへの報復を宣言するイランのアラグチ新外相と初めて電話協議し、自制を求めた。「中東情勢の悪化に深刻な懸念を表明し、事態のさらなるエスカレーションは地域や国際社会全体の利益にならない」と強調した。

「これ以上緊張を高めることがないよう、あらゆる外交努力がなされるべきだ」と指摘した。事態が緊迫化した場合の日本人保護への協力も要請した。

レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラ、イエメンの親イラン武装組織フーシ派など関係勢力に自制を強く働きかけるよう呼びかけた。ヒズボラやフーシ派はイランが影響力を持つとされる。

中東地域の平和と安定に向け、日イラン間で伝統的な友好関係に基づいて意思疎通を重ねることで一致した。上川氏は協議後、記者団に「事態の沈静化へ日本は最大限外交的努力をする」と述べた。

アラグチ氏は2008年から11年にかけて駐日大使を務め、日本通として知られる。上川氏は外相就任への祝意も伝達した。

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