自民党総裁選挙への立候補を表明する河野太郎デジタル相=衆院第1議員会館で2024年8月26日午後2時1分、平田明浩撮影

 河野太郎デジタル相(61)=自民党麻生派、衆院神奈川15区=は26日、国会内で記者会見し、党総裁選(9月12日告示、27日投開票)への立候補を正式に表明した。総裁選への挑戦は、岸田文雄首相が選出された前回2021年に続く3回目。「脱派閥」が大きな争点となる中、唯一存続を決めた麻生派(54人)が最大の支持基盤となる見通しで、強みの党員・党友票をどこまで伸ばせるかが焦点となる。

 総裁選への出馬表明は、小林鷹之前経済安全保障担当相(49)、石破茂元幹事長(67)に続き3人目。

 河野氏は出馬表明に先立ち、16日に麻生派会長の麻生太郎副総裁と東京都内で会談。関係者によると、河野氏は出馬への意欲を改めて示し、麻生氏は了承したという。麻生派は一部に小林氏や上川陽子外相(71)を支援する動きがあるものの、大半が河野氏支援に回る見通しだ。

 前回21年総裁選には、麻生派のまとまった支援が得られない中、国民的な人気がある石破氏や小泉進次郎元環境相(43)と連携し「小石河連合」で挑んだ。出馬した4人の中で最多の党員・党友票を獲得し、上位2人の決選投票に進出。決選投票では国会議員票をまとめた岸田首相に敗れた。

 今回は麻生派の組織的支援が得られる見込みになった一方、石破氏や小泉氏も自ら総裁選に立候補する意向で、「小石河」が票を奪い合う構図となる。

 24、25日実施の毎日新聞世論調査で誰が次の総裁に選ばれてほしいかを11人の選択肢から選んでもらったところ、1位は石破氏(29%)、2位は小泉氏(16%)で、河野氏は6位(5%)だった。

 米ジョージタウン大卒、1996年衆院選で初当選し当選9回。15年に第2次安倍政権で国家公安委員長兼行政改革担当相として初入閣し、その後外相、防衛相などを歴任した。祖父は故・一郎元農相、父は洋平元衆院議長。【高橋祐貴】

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