上川陽子外相は15日、記者団から岸田首相が自民党総裁選への不出馬を表明したことを受けての自身の今後の行動について問われ、外交に専念する意向を強調した上で「何をすべきか熟慮をした上で、決断をし、それを行動に移していく覚悟だ。今の心境は『現成受用』、これは禅の言葉だが、世界の動きを虚心坦懐、率直に素直に受け止めて、それに対して全力で取り組んでいくということだ。この現成受用の精神というものを今、心に決めているところだ」と述べ、状況によっては総裁選に出馬する可能性に含みを持たせた

その上で上川氏は、来週インドで開かれる外務・防衛閣僚会議と、日本がアフリカの50カ国超の外相を招いて開催するTICAD閣僚会合の重要性に言及し、「今は外務大臣として大きな外交の課題がある。これについては、これまでも一意専心の思いで取り組むということだ。特に今のような総理が総裁選を不出馬という決断をなさった後の外交なので、これに専念していきたい」と述べた。

上川氏をめぐっては、自民党内の一部に女性初の総裁・首相を目指しての出馬に期待する声があるものの、退陣する岸田首相が率いる派閥に所属していたことなどから、出馬は難しいとの見方も大きい。

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